morinokobito77’s blog

「漢字」と「かな」の面白さ

日本、「ニホン」と「ニッポン」どっちが正しい?

 

「日本」は「ニホン」と「ニッポン」どっちの読み方がが正しいと思いますか。

どっちも正しいのです。

 

簡単に言うと

この「日本」という国名が出てきたのは大宝2(702年)第7次遣唐使の頃です。

それまでの日本の呼び名は「倭」とか「倭国」と呼ばれてました。

 

大宝元年には天皇中心の中央集権国家体制を作るための「大宝律令」という日本で始めての法律といわれるものもできました。

 

この頃の「日本」の発音は「ニチポン」または「ジツポン」でした。

(「ニチ」は呉音で「ジツ」は漢音です。)

 

つまり「ニチポン」→「ニッポン」

   「ジツポン」→「ジッポン」の二つが一番古い呼び方でした。

この頃の文章は全部漢字でした。

 

平安時代になり、「ひらがな」ができます。しかし、ひらがなには「促音(小さい「っ」)」や「半濁音(ぴゃ、ぴゅ など)」の表示がありませんでした。

そこで「ニッポン」のひらがな表示は「ニホン」になり、発音も「ニホン」がでてきます。そう、「ニホン」は新しい呼び名、それも間違った読み方でした。

 

「日」には「にち」「じつ」「ひ」「か」などの読み方はありますが「に」という読み方はないのです。「日本」のときだけ「に」と読みます。

 

この後、「ジッポン」が消えて「ニッポン」と「ニホン」だけがが残ったというわけです。

 

1934年(昭和9)「ニッポン」に統一しようという閣議決定はありましたが成立し

          ませんでした。

2009年(平成21)政府は国会で「統一の必要なし」と答弁してます。

           (麻生太郎総理大臣)

 

読み方はどちらでもいいのですが、固有名詞ははっきりしているものが多いです。

日本銀行「ニッポンぎんこう」、日本航空「ニッポンこうくう」

日本経済新聞「ニホンけいざいしんぶん」、日本大学「ニホン大学」

 

日本銀行は1885年(明治18)にできましたが、このときに政権を握っていたのが薩摩と長州だったので「ニッポンぎんこう」と読ませたという説があります。

大阪の「日本橋」は「ニッポンばし」、東京の「日本橋」は「ニホンばし」のように関西は「ニッポン」で関東は「ニホン」が多いとかで。

 

また、歴史の途中で消えた「ジッポン」は中国に渡り、中国人からの、日本に来た事もないマルコポーロの又聞きで「ジパング」になり、最終的に「ジャパン」(JAPAN)になった。とか???

 

現代の日本では2003年の調査ではどちらを使うかでは「ニホン」が61%、「ニッポン」が37%と「ニホン」派が多くなってきてるようです。でも、オリンピックなどで応援するときは「がんばれニッポン!」が多いでしょう。

「ニホン」はやはり平安時代のなよなよしい感じがあるのでしょうか。それよりも何でも受け入れる日本人の柔軟性と私は考えたいですがね。あなたはどう思いますか。

 おわり

 

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いつもの会話

(かしこい女房)「あなた!今日の晩酌は「ニホン酒」にする?それとも

         「ニッポン酒」にする?」

(やど六)  「????なんか怪しいな。・・」

       「それじゃ無難に「ニホン酒」でいいや。」

      <出てきた酒の徳利が小さい!>

(やど六)  「いつもの徳利よりやけに小さいじゃねえか?」

(かしこい女房)「そういつもの量を半分にして入れたの。今日はそれだけ。」

(やど六)  「詐欺!ペテン!」