「々」はなんて読むの?
日本語の文章には不可解な文字が時々出てきます。しかし、子供のころから見慣れ、聞きなれている健聴な日本人は不思議に感じません。初めて日本語を勉強する外国人、ろう者(ともに第2言語学習者)にとっては難解なものです。
たとえば「々」の字です。
なんと読むのでしょう?何画の漢字なのでしょう?3画かな?
漢和辞典を引いてみましたが載ってません。漢字ではないの?
でも「日々(ひび)」「近々(ちかぢか)」「個々(ここ)」などの漢字はあるよね?
実は「読み」はないのです。いや正確には「読み方」はあるのです。
?????
頭がこんがらかってきたようですので正解を。
「々」は日本文字表記で使用される約物(やくもつ)の1つです。
(よけいに解らなくなった?)
「約物」・・言語の記述に使用する記術・記号類の総称。特殊記号
約物「々」の記号の名称は「同の字点」(どうのじてん)です。
「同」の別字体「全(本当は「王」でなく「工」)」が変化とも、「二の字点」の変化とも言われてます。字形から俗に「ノマ」とも呼ばれます。
同じ漢字を重ねる時に2文字目以降の文字の代用として用いられます。
したがって、普通は前の文字と同じ読み方になります。(濁音化することもあります)
「日々(ひび)」「近々(ちかぢか)」「個々(ここ)」
などです。
でも「云々(うんぬん)」という読み方もあります。これは、話は逸れますが「うんうん」の先の「ん」があとの「う」に影響して「うんぬん」と発音します。言語学上では「連声(れんじょう)」といいます。他に「観音」(かんおん)→(かんのん)などがあります。
約物のはなしに戻りますが、ほかには「一の字点」「二の字点」「くの字点」「のの字点」「庵点(いおりてん)」などがあります。またこの話は次の機会にしましょう。
最後に、一番有名な約物は「句読点」「括弧」などです。
(なに?これを先に言ってくれればいいのにってですか。ごめんなさい。)
いつもの会話
(宿六、掃除機をかけながら)
「なんでおれ日々掃除なの?。。ぶつぶつ。。」
(女房、テレビ見ながら)
「云々いってないで早くしなさい。あんたが買ってきた掃除機でしょう?。」
(宿六、涙目)
「苦々苦々。。はぃはぃ(81)。」(新語?)