蜃気楼(しんきろう)と蛤(はまぐり)
富山湾などによくでる蜃気楼(しんきろう)。原因は空気の逆転層を通る光の屈折がなせる業らしい。
同じ蜃気楼でも3種類あるという。
上位蜃気楼・・水平線の下の物体が上に見える。
下位蜃気楼・・浮き上がって見える。浮島現象、砂漠の蜃気楼。
側方蜃気楼・・横に同じものが見える。八代湾の不知火(しらぬい)
それではなぜこれらの現象を「蜃気楼」と言うかと言えば「蜃気楼」の「蜃」の字はもとももと「おお蛤(はまぐり)」のことらしい。
中国には昔から、蜃(おお蛤)があくびをするとその吐いた気から空中に楼閣などの幻を作り出すと信じられていた。それでこのような現象を「蜃気楼」と呼んだというわけ。
ところで「蜃(おおはまぐり)」も「蛤(はまぐり)」も貝なのになぜ「虫」編なの??
そういえば「虫」編のつく生き物は
「蛇(へび)」「蛙(かえる)」「蠍(さそり)」「蟹(かに)」「蜆(しじみ)」・・・などなど
いっぱいある。なぜ?
それは、昔から中国では動物を外見で大きく「鳥」「獣」「魚」の3つに分け、そのどれにも当てはまらない動物を「虫」と呼んでいたので「虫」編のつく生き物ができた。
ちなみに下の者をさげすんで言うときに使う日本語の「むしけら」もここからきているものと考えられる。
しかし、動物でもないものに「虫」編がつくものもある。雨上がりの空に出る「虹(にじ)」??。この話はまた次の機会に。
(女房)おまえさん、今晩は「赤貝」と「蛤」どっちがいい?
(おれ)さいきん腹いっぱいだからもう結構!
(女房)????