morinokobito77’s blog

「漢字」と「かな」の面白さ

齟齬(そご)

日本語には同じような意味の言葉が多くあります。 たとえば 「ずれ」に関して言えば、同じような言葉が 「食い違い」「行き違い」「齟齬」などがあります。 それぞれ、どのように違うのでしょう。 「ずれ」・・基準、標準となるものや比較するものとうまく一…

常用漢字表の難しい字「璽」??(2)

難しい字「璽」の続きです。 憲法の中でこの字、見つかりましたか? 学校などでも憲法を習いますが、よく出てくるのが「前文」と「本文」です。 しかし、日本国憲法の「全文」まえに、もうひとつ、「上諭」(じょうゆ)という文章がついてます。 「上諭」と…

常用漢字表の難しい字「璽」??(1)

前にも書きましたが、現用の「改定常用漢字表」は昭和21年の「当用漢字表」、昭和56年の「常用漢字表」を経て作られたものです。 2136字あります。 このうち、1006字は小学校で習います。 学習指導要領「生きる力」別表「学年別漢字配当表」によ…

「じゅんしゅ」で「遵守」と「順守」正しい漢字はどっち?

「じゅんしゅ」と読む漢字で「遵守」と「順守」がありますが、どっちが正しいと思いますか? 実はどちらも正しい漢字です。ただし、厳密に言うと 官公庁などの文書は・・・「遵守」 テレビ・新聞は・・・・・「順守」です。 日常ではどうしてもテレビ・新聞…

「常用漢字表」と「当用漢字表」

私たちが現在日常に使っている漢字は「常用漢字表」に載っているものです。 厳密にいうと「改定常用漢字表」です。常用漢字表はすべて内閣告示です。 「常用漢字表」が最初に作られたのは1923年(大正12年)1962字でした。 現在の「改定常用漢字表…

日本、「ニホン」と「ニッポン」どっちが正しい?

「日本」は「ニホン」と「ニッポン」どっちの読み方がが正しいと思いますか。 どっちも正しいのです。 簡単に言うと この「日本」という国名が出てきたのは大宝2(702年)第7次遣唐使の頃です。 それまでの日本の呼び名は「倭」とか「倭国」と呼ばれて…

「々」はなんて読むの?

日本語の文章には不可解な文字が時々出てきます。しかし、子供のころから見慣れ、聞きなれている健聴な日本人は不思議に感じません。初めて日本語を勉強する外国人、ろう者(ともに第2言語学習者)にとっては難解なものです。 たとえば「々」の字です。 な…

「はかる」のはなし

日本語の「はかる」という言葉を漢字で表すといろいろあります。 いわゆる「異字同訓語」(読み方は同じでも漢字の違う和語のこと)です。 さて、あなたは次の「はかる」の漢字がいくつ書けますか。挑戦してみてください。 (答えは「うちの宿六の独り言」の…

「たくさん」と「いっぱい」のちがい?

「たくさん」も「いっぱい」も何か物の数や量がたくさんあるイメージですが、何が違うのでしょうか。 たとえば 〇「たくさんの人でごったがえす。」 〇「たくさんの本を読む。」 ×「いっぱいの本を読む。」 〇「お腹がいっぱいだ。」 ×「お腹がたくさんだ。…

「鵲」てどんな鳥?

七夕についてもう少し。 古来より七夕の夜は織姫(おりひめ)と彦星(ひこぼし)が一年に一度会える夜です。 織姫はこと座の星「ベガ」、彦星はわし座の「アルタイ」です。たまには夜空を見上げてこの2つの星をさがして見ませんか。 まず、夜の9時ころ南東…

「宇宙」(うちゅう)

もうすぐ7月、七夕が近づいてきました。この日になると普段は夜空を見上げたことのない人もつい織姫、彦星のいる天の川を探してネオンで明るい東京の空を探してしまいます。 「宇宙」という漢字は小学生にあがる前の子供でも知っているくらいです。最近の親…

蜃気楼(しんきろう)と蛤(はまぐり)

富山湾などによくでる蜃気楼(しんきろう)。原因は空気の逆転層を通る光の屈折がなせる業らしい。 同じ蜃気楼でも3種類あるという。 上位蜃気楼・・水平線の下の物体が上に見える。 下位蜃気楼・・浮き上がって見える。浮島現象、砂漠の蜃気楼。 側方蜃気楼…

漢字「湯桶読み」

日本の漢字には「音読み」と「訓読み」の二通りがあるます。またその読み方が混ざった場合もあり、そのときには「重箱読み」という言い方があることも知っていると思います。 つまり、ある漢字を読むときに最初を音読み(カタカナで表示)で読み次を訓読み(ひ…

新聞の漢字の使い分け

新聞はそれなりに漢字の使い分けがあるそうです。 たとえば 「喉(のど)がかわく」の「かわく」は 「乾く」と「渇く」のどちらを使うかというと「渇く」です。 「乾く」・・水分のない状態 「渇く」・・生きていくのに必要な水がないこと だそうです。それじ…

日の丸は何色?

今日は色の話です。 日本の国旗日の丸は白色と何色かご存知ですか? 「赤色(あかいろ)」ですか、いや違います。「紅色(べにいろ)」です。 1999年(平成11年)に制定された「国旗・国家法」によると国旗は 「縦横比(じゅうおうひ)を2対3、縦の長さの5…

「菖蒲」(しょうぶ)のはなし

6月といえば「菖蒲」の季節ですね。 ところで、あなたは「しょうぶ」「かきつばた」「はなしょうぶ」「あやめ」の区別がつきますか。日本人ならそこらあたりは押さえておきたいものですね。東京オリンピックのときに来た外人さんにも説明できるように。 そ…

蕎麦屋のかんばん

今日は「仮名(かな)」のはなし。 仮名文字の成り立ちなんかを話してたら夜があけてしまうので、今日はその中の「変体仮名」についてちょっと。へんたいと言ってもムチとか蝋燭(ろうそく)は使わないのでご安心を。 ところで、下の写真は蕎麦(そば)通にはつい…

「うちの宿六」=役立たず亭主

「うちの宿六」とは妻(山の神)がどうしようもない自分の亭主(夫)に対して言う言葉です。きょうはその役立たずの亭主「宿六」のはなし。 なぜ役立たずの亭主を「宿六」というのかというと、二つの説があるようです。 <その1> 「宿の碌でなし」が短くなった…

同訓異字語(どうくんいじご)

日本語には読み方が同じでも違う意味を持つ漢字が多くあります。外国の日本語を学ぶ人にとってはもっとも難解な部分のひとつかも知れません。 たとえば「はかる」と読む漢字は 「計る」「測る」「量る」「図る」「謀る」「諮る」などがあります。 それぞれの…

「寂しい」と「淋しい」

「寂しい」と「淋しい」 どちらも読み方は(さびしい/さみしい) 漢字を見ると 「寂」は「叔」と「家」からなり、家の中の人の声が細く小さくなった様子。 「淋」は「林」と「水」からなり、絶え間なく水の滴る様子。 のようです。ではその使い分けは? 「…